あらすじ 最近江戸で「九両強盗」というものが流行っていた。情報は奉行のもとに届くが、盗難届は出ない。「十両以上の盗み」は打ち首、九両なら遠島。ぎりぎりの線を狙った強盗である。そのうえ、強盗はかなりのイケメンで、人も傷つけないし、女も犯さない。「綺麗な盗賊」ということで、むしろ「押し入ってもらってスリルを味わいたい」という金持ちまでいるほどである。そこで奉行は雲を掴むような事件を月也に命じるが……。