◆あなたがくれた美しいドレスや宝石。でも時がくれば、私は貧しい娘に戻る……。◆訳あって逃げるようにロンドンへやってきたアシュリーは、安宿住まいを続けながら通いのメイドとして働いている。しかし、冬のこの時季は宿泊代が高騰し、もう限界だ。当てにしていた友達の家にも泊めてもらえなくなり、彼女は高級住宅地にある派遣先の豪邸に住み込むほかなくなった。家の主であるギリシア人大富豪のルーカス・クリストフェデスは、クリスマスが終わるまでここには来ないというから、きっと大丈夫。ところがある日、不意に帰宅したルーカスに見つかってしまう。警察に突き出されると怯えるアシュリーに向かい、彼は言い放った――この借りを返すには、ぼくの恋人のふりをしろ!■富裕な顧客向けに派遣されるメイドたちのロマンスを描く、華麗な作家競作シリーズ〈メイド物語〉。着の身着のまま路上へ放り出されるかと思いきや、予想だにしない展開に巻き込まれたアシュリーの運命やいかに!? 次なる第3話はスカーレット・ウィルソン作。