◆かごから逃げ出した小鳥が見た、初めての小さな恋の夢――
ペニーは悲惨な事件で姉を亡くして以来、過保護な両親に束縛され、24歳の今も恋はおろか外の世界さえほとんど知らずに生きてきた。そろそろ自立のために仕事を得たいと両親に告げると、生前の姉と比較されたうえ猛反対され、ショックを受ける。姉を愛する父と母にとって、私は“できの悪い代用品”なんだわ!家を飛び出した彼女は方々をまわったすえ宿の仕事を見つけ、療養のため宿泊中の男性、マイケルの世話をすることになった。数多の女性を虜にするハンサムで知的な彼のそばにいるうち、ペニーの胸に初めての恋が芽生えるとともに、不安の影が差した。しがないメイドの私を、彼が愛してくれるはずもないのに……。
■ベティ・ニールズを彷彿とさせる穏やかな作風で読み手の心を癒すシェリー・シェパード・グレイ。そんな北米ベストセラー作家が贈る、花咲き誇る町を舞台に繰り広げられる純愛ストーリーです。熱狂的な追っかけと思われ、ペニーの初恋は苦い幕開けとなりますが……。