◆『アンドロメダの微笑』―リンは生まれながらに持っている能力を生かして、養父のために宝石や美術品を盗むという行為を繰り返していた。だが養父の作り話を頑なに信じ、罪を犯しているという自覚はない。そんなリンに、養父の部下ニックが巧みな誘惑を仕掛けてきた。世間知らずのリンはたちまち彼の魅力に惹かれていく。敵とも味方ともつかぬニックの態度に心ゆさぶられながら。
『汚れなきプシュケー』―私は怪物なの? フェイスは自分が“普通で”ないことを嘆いていた。触れただけで、他人の気持ちが感じ取れてしまうのだ。そのたびに強烈な痛みに襲われるため、むろん恋などできない。熱いキスもめくるめく情事も体験できないままなの?それなのに、彼女はある男性に心を奪われていた――“普通”の女性を好む、頑固な刑事ロイ・ショパンに。