あらすじ歴史と人間の拮抗、気品高い中国古代ロマン。 覇権を奪いあう諸王たちの中から、楚の荘王が傑出してきた。夏姫を手中にして逡巡した楚王は、賢臣巫臣(ふしん)に彼女を委ね、運命の2人が出会った。興亡激しい乱世に、静かに時機を待った巫臣は、傾国の美女を、驚くべき秘密からついに解き放ち、新しい天地に伴うのであった。気品にみちた、長編歴史小説。直木賞受賞作。