◆新妻としての幸せはすべて嘘の上に築かれた幻だったの?
エヴァは旅先のパリで幼なじみのフリンと7年ぶりに再会した。屋敷の使用人の息子だった彼は実業家として大成功し、今や女性たちの理想そのものの、魅力的な男性に変貌していた。恋に落ちたエヴァは彼にプロポーズされ、有頂天になる。私はなんて幸せなの。父とは正反対の伴侶と巡りあえるなんて。家族を出世の道具にした亡父を、エヴァは今も憎んでいるのだ。フリンのために着飾り、パーティを開いては客をもてなす毎日。ふと、彼女は気づく。夫はなぜ、ただの一度も“愛している”と言ってくれないのだろう。私は彼に……愛されているの?
■〈7つの愛の罪〉第5話は、羨望の罪。幼なじみフリンと偶然の再会を果たしてすぐの電撃婚。心の奥に不安を抱えながら必死に“完璧な妻”を演じ続けるエヴァは、夫の暗い企みを知ることに……。