◆宿命の再会、ふたたび燃える情熱――そして冷酷な億万長者は我が子と対面した。
ある晩、夜道で目にした人影に、イザベラは愕然とした。漆黒の闇から現れた、銀色の瞳の悪魔――あなたは、リチャード!8年前、イザベラを誘惑しもてあそんで、無惨に捨てた男性だ。想いは封印したはずなのに、彼の瞳に射貫かれると、もう抵抗できない。イザベラは摩天楼のペントハウスで彼に組み敷かれ、激しい愛に溺れた。ところが、その直後、彼は非情にも言い放った。「今すぐアメリカから出ていってくれ。これは過去の関係の清算だ」そんな、いったいどうして……? 混乱したイザベラはその場を逃げ出す。しかし翌日、仕事を終え帰宅すると、そこにはリチャードがいた。彼との別れののち、ひそかに産み育ててきた息子の隣に……。
■ついに完結! O・ゲイツの4部作〈黒い城の億万長者〉最終話です。思いがけない再会に驚き不安を隠せないイザベラを尻目に、彼女の家族にまで忍び寄るリチャード。冷徹無比の彼が我が子の存在を知ったとき、彼の心に宿るのは愛? それとも……?