胸の奥にそっとしまったはずの恋が、まるで白昼夢のように、ふたたび……。
看護師のエマは車でオランダを旅行中、誤って高級車にぶつかってしまう。すぐに謝り、弁償すると申し出たが、相手の男性は冷たくそっけない。それでいて、同乗していたエマの母には優しくふるまう彼に、苛立ちと、切ないような不思議な感覚を胸におぼえ、エマは戸惑った。名も告げず去った彼を、その後も思い出しつつ迎えた旅の最終日、古城での催しで、エマは件の男性と偶然再会し、胸を高鳴らせる。ユスティンと名乗った彼はしかし、隣にすらりとした美女を連れていた。「そういうことなのね……」小さくつぶやいて肩を落とすエマだったが、帰国後、職場の病院で、驚くべき事態が彼女を待っていた――手術の最新技術を伝授する外科医として、ユスティンが現れたのだ!
■世間知らずな女学生のように、四六時中、魅力的な年上のオランダ人、ユスティンの姿を思い浮かべていたエマ。同僚の看護師たちが憧れのまなざしを向ける先に、まさか彼がいるとは……。唯一無二の作風を生涯貫いた作家、ベティ・ニールズの名作をお贈りします。
*本書は、ハーレクイン・イマージュ・エクストラから既に配信されている作品のハーレクイン・イマージュ版となります。 ご購入の際は十分ご注意ください。