◆冷たい雨に打たれた娘の上に、さらなる咎めの雨が降る……。◆ロンドンの病院で病棟看護師長を務めるジョゼフィンは、ある雨の日、田舎道を散歩中に危うく車に轢かれそうになった。彼女の目と鼻の先で急停止したその高級車には、気位の高そうな年上の男性が乗っていた。ジョゼフィンが思わず非難すると、相手はあろうことか、突っ立っていた彼女に非があると言い、冷たい一瞥をくれて走り去った。憤りを覚えながらも、彼の美しい顔がジョゼフィンの脳裏に焼きついた。2日後、出張する医師の代理の人物ユリアスが勤務先に現れたとき、ジョゼフィンは心臓が止まりそうなほど驚いた――彼こそ、先日彼女を轢きそうになったあの男性だったのだ!■雨の日の出会いで良くも悪くも心に残っていたユリアスと信じられないような再会を果たしたジョゼフィン。彼の一挙手一投足に胸を高鳴らせる自分に戸惑いますが、あるとき意外なほど優しい笑顔を見せられ……。ベティ・ニールズの不朽の名作をお楽しみください。