さっと読めるミニ書籍です(文章量15,000文字以上 20,000文字未満(20分で読めるシリーズ))
【書籍説明】
「サトシ、日本の会社で働きすぎてメンタル病んだんだって? それなら休みとってイタリアに来なよ。
イタリアの太陽に当たっておいしいもの食べていれば、鬱なんてすぐなおるからさー」
そんなふうに姉と電話で話したのは、ほんの一ヶ月前だった。
数年前のように会社で仕事をバリバリしていたときなら、
「よく言うよな、まったく。陽気なイタリア人と結婚して、ゆるーい生活を送っている人のたわごとだよな。残念ながら僕は日本に住んでいますからね」
と、聞く耳を持たなかったことだろう。姉のことは異世界に住む人だとずっと思ってきた。
でもいざメンタルが折れてしまったら、その言葉は違って聞こえてくるから不思議だ。
実際のところその後、医師から鬱だと正式な診断をされて休職した。そうして自宅に一人でいると、姉の言葉がまるで神様のお告げのように、響いてきたのだ。
「うん、姉ちゃん、ほんとうに行ってもいいの? 邪魔にならない」
「当たり前でしょ。気休めで言っているんじゃないからさ。好きなだけ家にいればいいよ」
こうしてイタリアに行った僕は、義兄ミケーレのイタリア流の働き方を目の当たりにする。
それは日本では考えもしなかった『目的』と『意味』を外さない仕事術だった。
【目次】
イタリア流の仕事の仕方は、エスプレッソの飲み方に極意がある
言われた仕事をきちんとやっても報われない
「真面目」から離れて、冷静に見てみよう
イタリア人の仕事術
効率を考える上で大事なのは 『目的』と『意味』
一番大事なのは、自分の習慣を理解し、意識して変えてみること
【著者紹介】
和泉純(イズミジュン)
イタリアのジェノバに17年間暮らす。
現地の美容室に勤める。
イタリア人女性と結婚して、子供が一人いる。