説明文
さっと読めるミニ書籍です(文章量20,000文字以上 24,000文字未満(20分で読めるシリーズ))
【書籍説明】
〈おしゃべり文〉と私が呼んでいる、のんびりした文があります。
「私は夏休みに友人たちと九州に旅行に行く前に、どのような日程でどのようなところを回るか、予算はどのくらいか、など、大体の予定を友人たちと相談して計画書にまとめておいたのだが、待ち合わせに遅れる人がいたり、見たいところがやっていなかったり、予想していたよりお金がかかったり、計画書とは全然違う旅になってしまった。」
というような文です。言いたいことが伝わるまでに25秒かかります。しかしこれは、
「夏休みの友人たちとの九州旅行は、まったく計画通りには行かなかった。(例えば……)」
で済むことです。約6秒で伝わります。
おしゃべりならば楽しいものですが、小論文、レポート、報告書などでは、文が長ければ長いほど、読み手は「何を言いたいのだろう」と考えながら読まなければならず、疲れてしまいます。
また、字数制限がある課題の場合、内容が薄くなります。
このような〈おしゃべり文〉を提出する学生が、近年増えています。
私は高校生や大学生の小論文やレポート、志望動機書(進学・就職)などをよく添削しますが、膨張した中身がスカスカのものに出合うことも珍しくありません。
本書は、実際に私が大学や高校で実践している「要約トレーニング」の問題集です。大学受験を控えた高校生、課題提出や就活などで書く機会の多い大学生の読解力・要約力向上に役立ちます。
小論文、志望動機書、就職のエントリーシート、会社の報告書など、字数が限られるものにより多くの情報を盛り込むこともできます。
なにより、簡潔な文は、要点が明確です。「わかりやすい」ので、印象アップ、点数アップにもつながります。
やりかたがわかればゲーム感覚で楽しみながら取り組めるようになるでしょう。友だちと相談しながら取り組んでも、辞書を参照しても構いません。
どうぞお楽しみください。
◆中学生以下の場合は、〈おしゃべり文〉でも何でも、とにかく色々な文を楽しみながら、のびのび書くことが大切です(牧場でしっかり太った仔馬を二歳で走れる体躯に絞ってデビューさせるイメージです)。
◆挿絵は大竹直子氏が担当、美しいイラストもお楽しみください。