さっと読めるミニ書籍です(文章量15,000文字以上 20,000文字未満(20分で読めるシリーズ)=紙の書籍の30ページ程度)
【書籍説明】
12世紀から16世紀までの日本貿易史を概観すると、日本は武器輸出大国であったことが分かる。
平安時代末期に出現した日本刀は、その後の日本の重要な輸出品目となり、火薬の原料である硫黄とともに中国や朝鮮半島に輸出された。
日本が武器輸出大国であると言う事実は、日本は神の国であるという思想と結ばれて神国思想となり、その波が頂点に達したとき、たまたま元寇が起こる。
日本武士の勇猛果敢な奮闘はここに根ざしていた。
やがて日本は、これら輸出商品を使って朝鮮半島や中国などで多くの略奪と殺戮を続け、前期倭寇と呼ばれるようになる。
日本が輸出したものは武器だけではなく、その武器による暴力までも輸出していた。
明朝になった中国は、海禁という貿易禁止政策をとり、許可なしに貿易をするものは密貿易者になった。
この中国の密貿易者たちが中心になった海賊は、後期倭寇とよばれる。
東アジアにおいては、戦争も貿易も海賊も分かちがたかった。
この時代の東アジアの貿易商人たちは、どのように生きればよかったのか?
【目次】
1.戦争と貿易と海賊三位一体である
2.倭寇王直の魅力とは
3.平家の水軍は海賊だった!
4.14~15世紀の倭寇と16世紀の倭寇
5.室町幕府の日明貿易
6.勘合貿易の経営構造と損益計算書
7.後期倭寇とポルトガルの参入
8.東アジアの銀貿易
9.勘合貿… 以上まえがきより抜粋