さっと読めるミニ書籍です(文章量25,000文字以上 30,000文字未満(30分で読めるシリーズ)=紙の書籍の50ページ程度)
【書籍説明】
斎王というと、読者の皆さんは、一体どんなイメージをお持ちだろうか?
やはり、特に政治に関与したり、華やかな活躍をする訳でもなく、歴史の陰でひっそりと、伊勢で神に仕えて日々を送る、地味な存在、
という印象が強いのではないだろうか?
更に彼女たち斎王は、少女の頃くらいから、年頃の乙女に生い立つまでを、都から遠く離れた伊勢で過ごし、そしてけして恋も許されず、
また帰京できるのは肉親の死か、譲位が行われた時だけという、数々の掟に縛られていた。
こうしたことから、斎王は王権の犠牲者という、かなり否定的なイメージを持つ人々も、いることだろう。
確かに自らが望んで、神に仕える斎王となった訳ではないにせよ、彼女たちは彼女たちに、都から遠く離れた伊勢で、国の平和や、
なるべく天皇の御代が長からんことを懸命に祈り、神に仕える日々を、送っていたのではないだろうか?
とにかく何よりも、自分のために生きることが良しとされる、現代人にはなかなか理解しがたい、生き方ではあるかもしれないが。
また、一口に斎王といっても、けして前述のような、一律なイメージだけでは語ることができないところもある。
皆、けして無個性なお姫さまたちばかりではなく、なかなか印象的な斎王たちも時々、存在しているのである。
本書では、そうした、それぞれ印象的な斎王たちを中心に、ピックアップして紹介した。
ただ、これはこれで、読者たちに… 以上まえがきより抜粋