あらすじ商売より味。頑固な祖父は、新しい料理屋に団体客を取られても黙々とうどんを打ちつづける。そんな折、五十年前の大水害の翌日、路上で素うどんをふるまった若い職人がいたという投書が新聞に載った。淑子はその「希望の味」を知りたいと願う。出会いと別れに寄り添うあたたかい味が沁み込む極上の物語。