◆バロン一族のベニング三姉妹の長女サマンサは、六カ国語をこなす通訳者として世界を飛び回っていた。彼女は何よりも自由を愛し、結婚など眼中にない。そんな姉を心配し、妹のアマンダとキャリンは見合いを画策する。サマンサは妹たちのたくらみを知りつつも、キャリンの結婚五周年を祝うパーティに出席した。「私を結婚させたいのなら、彼のような人を紹介するべきだわ」パーティでサマンサが見初めた男性こそ、見合いの相手だった。デメトリオス・カラス、ギリシア海運業界の雄。彼もサマンサにひと目ぼれし、挑発する彼女を追って庭の奥へ。だが、いざというときに邪魔が入り、二人は気まずく別れた。四週間後、またもや妹の策略で彼らは心ならずも再会し……。