◆私はただの偽りの恋人。だから、この想いはぜったい秘密。◆小国の王女マリアマは、旅先のホテルでパパラッチをかわそうと傍らのルームサービスのワゴンを押して、近くの部屋に逃げ込んだ。すると、そこには前から憧れていた医師ローワンがいた。長身で日に焼けたブロンドの彼の容姿は、まるでモデル。半裸で目の前に立つ彼を見て、頬を真っ赤に染めるマリアマにローワンがにやりとして言う。「僕を誘惑しに来たのかい?」と、そのとき、赤ん坊の泣き声が部屋中に響き渡った。ワゴンの布をめくったマリアマとローワンは、驚いて顔を見合わせた。捨て子だ。少し考えたあと彼は意外な提案を口にした――こんな地味でさえない私が、彼の恋人になるですって!?■〈罪をあがなう億万長者〉4話目は、片想い中の富豪ローワンの恋人役を演じることになったマリアマの恋を描きます。そして、いよいよ最終話では、3度も婚約破棄されたプレイボーイ、エリオットが登場! 彼の運命の女性ははたして……誰?!