★今年いちばんの話題作(問題作!?)エロティカがついに刊行。『7日間のご主人様』のヒロインが全身全霊を賭して描き、生きる、幾通りもの愛のかたちが、ここに凝縮。★“ロンドンの霧”の異名を取る敏腕編集者ザック・イーストンは憤慨していた。NY支局の編集長にあてがわれた次の担当作家が、あの悪名高いノーラ・サザリンとは。挑発的で低俗なSM小説を書き、自身も黒革のドレス以外では外出しないという噂の、頭のいかれた売れっ子ポルノ作家だ。ザックは担当する作品に対しては、どんな“S”の男よりサディスティックになれる。そう自負しつつ、まだ見ぬ作家に対する嫌悪感を臆面もなくあらわにして、彼はノーラとの初顔合わせに赴いた。だが通されたオフィスで彼が見たのは、アヒル模様のパジャマ姿のまま一心不乱にパソコンに向かう、色白で小柄な、見たこともないほどの美人だった。彼女はゆるいウェーブの黒髪を揺らし、魅惑的な瞳をザックに向けると、甘やかな声で言った。「あなたの助けが必要なの――」