あらすじ高輪・如来寺に赴任した快鴬は、門前町人たちに地代を課そうとしたが、彼らがいっこうに払わないので公儀に訴えた。ごく簡単な訴訟だったはずなのに、背後に拝領地の売買という、奉行所が裁決を避けてきた容易ならぬ問題が。訴訟を取り下げさせるという厄介事が紋蔵に降りかかる表題作。「物書同心居眠り紋蔵シリーズ」第10弾。(講談社文庫)