あらすじ紋蔵が深川の元締め殺しの背後にある事情に心痛めていた折り、例繰方での経験を生かして、将軍の御前で裁きを披露する「吹上上聴」で扱う事件に、先例がないことを確かめてくれと頼まれた。が、先例を知っていた紋蔵は苦慮の末に逆転の手を閃いて……。定廻りに任じられた紋蔵の葛藤を描いた好評短編連作。