あらすじ矯正施設の地下深く、点在する洞穴に潜む人影。聖都市≪NO.6≫ができるずっと以前から、この地に暮らす人々がいたのだ。立ち竦む紫苑(しおん)の前に現れた謎の男「老」が明かす、≪NO.6≫の酷い過去。そしてネズミが己の出自を語るとき、真実は鋭い刃となって紫苑を苛む。僕らが本物の自由を得るには……「破壊」しかないのか。(講談社文庫)