あらすじ「天子諸芸能のこと、第一御学問なり」と禁中並公家中諸法度で規定され、政治的には無力であったとされた江戸時代の天皇。しかし、後水尾天皇や霊元天皇は、学問や和歌を奨励して権威を高め、光格天皇は天明の飢饉の際に幕府から救い米を放出させたばかりでなく、応仁の乱以降に失われた御所を復古再建させた。老中・松井平定信が説いた大政委任論など、幕末動乱の中で孝明天皇を権力の頂点に押し上げた原因を究明する。