大人しく生真面目な性格の理子は、27歳になった今も恋愛経験ゼロ。ある日の昼休み、社内唯一の友達である香里菜から結婚すると告げられる。親友の結婚は嬉しいが、置いていかれたようで寂しさもある。複雑な感情を抱えて午後の仕事に取り組んでいたせいで、理子は初めてのミスをしてしまう。今日中に仕上げなければならない資料だったため、一人遅くまで残業をしていると、隣の部署のシステム管理部部長・惣一に声をかけられる。野暮ったい見た目の彼に苦手意識を持っていた理子だが、彼は修正をあっさりと終わらせてくれる。翌日、昨夜のお礼をしようとシステム管理部を訪れた理子を、惣一は「お礼の代わりに一緒に昼食を食べよう」と誘ってくる。彼は見た目の割に気さくで話しやすく、人付き合いの苦手な理子でも珍しく会話が弾む。ついつい気を許してしまい親友が結婚すること、それを寂しく思っていること、恋愛経験ゼロの自分には結婚は無理だと悲観的になっていることを話すと、惣一は「それじゃあ俺と、お試し恋愛してみない?」と信じられない提案をしてきて……。