『吸血鬼』、『地獄島』から未発表作「無明塚由来」まで、伝奇色の強い時代小説を一挙収録!
歌舞伎と東宝時代劇映画、それに『神州纐纈城』の国枝史郎から強い影響を受けたという、破天荒な魅力がいっぱいの栗本薫の時代小説。そのなかでも伝奇色が強い「お役者捕物帖」シリーズの『吸血鬼』と『地獄島』、それに『神州日月変』、『魔剣』を加え、さらに「お役者捕物帖」のエピソード0的短篇「離魂病の女」までを一挙収録。そのほか、著者が20歳で書き下ろした未発表作品「無明塚由来」を史上初めて公開する。
エッセイは、「お役者捕物帖」にちなんで歌舞伎特集。幼少時から母に連れられ歌舞伎座を訪れていた著者らしい、歌舞伎への思いと深い考察がうかがわれる5編をまとめて収録。いずれも演劇専門誌や公演パンフレットなどに書き下ろされたもので、短文ながら貴重な作品ばかり。
また、夫として、担当編集者として、最も近くで栗本を支えた今岡清氏が初めて綴るエッセイや、実母・山田良子氏の日記から栗本の誕生~大学入学までを記した「栗本薫の育児日記」(初公開)も大好評連載中。学校の作文で「父母の好きな点、嫌いな点」を書くことになった栗本薫。はたして、その中身とは――?
※この作品にはカラー写真が含まれます。