先人の知恵である「ことわざ」を、科学的根拠から検証。
人間の行動原理を踏まえた、よりよい人生を送る道しるべとして解説する。
◆笑う門には福来る
教育やプレゼンはユーモアによって信頼度が上がる
――アリゾナ州立大学 クーパーらの研究
◆終わり良ければすべてよし
人間の記憶には終わりの印象だけが強く残る傾向が強い
――プリンストン大学 カーネマンの研究
◆実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな
不安な気持ちがあってこそ、人は高いパフォーマンスを発揮できる
――ハーバード・ビジネス・スクール ブルックスの研究
◆類は友を呼ぶ
類似性の多い人ほど、好感度が高くなる
――テキサス大学 バーンとネルソンの研究 …ほか、34の先人の知恵を科学的に解説!
◆著者からのメッセージ◆
ことわざは、「民族の知恵の結晶」とも呼ばれるように、私たちの行動や森羅万象を、
実に的を射た形で言い表す、偉大なる先人たちの観察、洞察、知恵、経験、それらを積み上げてきた歴史の集大成です。
いっぽう、科学とは、普遍性を追究する営みです。ことわざには、外国から入ってきてその土地に根付いたものや、
違う国の間で教えは共通といったものがあり、民族を超えたうえでの普遍性があるようなのです。
つまり、「視点」、「発想」、「例え」などに多少の違いこそあれ、洋の東西を問わず、
人間の行動や世の中の現象には共通の部分があるということなのでしょう。
私たちの普段の行動が、実は心身の健康にも有効だということが科学的に証明されると
さらに自信を持って実践できるのと同様に、私たちに身近なことわざに、実は科学的な根拠があると分かれば、
その教えを実践したり、より強い説得力を持って受け入れたりするのではないでしょうか。