大腸がんは、近年、患者数が急増。いまや日本人にとって最も発症率の高いがんになりました。
その一方で、治りやすいがんでもあり、7割以上の患者さんが完治を果たしています。
本書では、メインの選択肢となる内視鏡的治療・手術を術式別に詳しく解説するほか、化学療法、放射線療法についての基本的な考え方、
また人工肛門という選択肢についても、導入したときに実際の生活がどうなるか、具体的にイメージできるように説明します。
【内容】
★Part1★ 大腸がんと診断されたら、まず聞くべきこと
〈大腸がんと言われたら〉がん治療は、自分で選択する時代
〈特徴〉増加中のがん。年に10万人以上が発症/7~8割が完治。ほかのがんより治りやすい
〈症状〉「下血」「貧血」「狭窄」が大腸がんの3大症状
〈分類〉早期の大腸がんは表在型。進行がんは4タイプある
〈進行度〉深さと転移の有無で5つの病期に分けられる
治療日記をつくって治療内容、体調を記録する
★Part2★ 早期がんは内視鏡的治療で治せる
〈内視鏡的治療という選択〉0型の早期がんは内視鏡でとれる
〈治療法の選択肢〉ポリペクトミー/EMR/ESD
〈治療後の定期検査〉内視鏡検査/腫瘍マーカー/CT検査/MRI検査/直腸診
★Part3★ 結腸がんを手術で治す
〈手術の方法〉開腹手術/腹腔鏡下手術〈手術のリスク〉
★Part4★ 直腸がんを手術で治す
〈手術の方法〉前方切除術 /ISR/直腸切断術/経肛門的局所切除術〈手術のリスク〉
★Part5★ 複合治療で、進行・再発がんの治療をめざす
〈転移、再発時の治療法〉ステージIVで多いのは肝臓への遠隔転移
〈集学的治療〉手術/薬物治療/放射線治療/緩和ケア
〈代謝療法〉漢方薬/温熱療法/栄養療法/免疫療法
★Part6★ 治療中・治療後の日常生活を快適に
〈食生活の注意点〉手術後は1日4~5回に分けて栄養をとる
〈ストーマケア〉ストーマ装具の交換、排泄物の処理に慣れる
〈排泄の悩み〉直腸がんの術後半年は頻便、下痢が起きやすい
〈排泄&性機能の悩み〉神経の損傷で排尿機能が低下する