“真剣な旅びと”であった立原が、日本国内、ヨーロッパ、東アジアと旅した場所を、鋭い眼光で綴った紀行文101篇一挙掲載。
随筆集『坂道と雲と』、『心のふるさとをゆく』、『風景と慰藉』、『冬の花』、『秘すれば花』を中心に、旅に関わるエッセイ全101篇。昭和41年5月の松江・倉敷から、昭和43年12月の嵯峨野・西山まで、雑誌「旅」に13回掲載された、国内紀行文は、計画性のある、眼光鋭く無駄な部分をそぎ落とした、読みどころの一つ。海外については、ヨーロッパ、中国、韓国と、プロ精神に徹した無駄のない紀行文を綴っているのに加え、単行本未掲載エッセイ「観音崎・親子旅行」、「当麻寺から室生寺をめぐる」(いずれも雑誌「旅」に掲載された)が全集初収録。
付録として長女・立原幹氏が父の思い出を綴る「東ケ谷山房 残像 十八」など関連エッセイも3作収録。特別付録として孫である立原継望氏撮影の「鎌倉四季の花」(1)を収録。
※この作品にはカラー写真が含まれます。