あらすじ季節はずれの鮎が大量に釣れた冬のある日、三平(さんぺい)が家に帰ってきたら、一平(いっぺい)じいちゃんが、竿竹と矯(た)め木をにぎりしめたまま眠るように死んでいた。突然の死を信じられない三平。周囲にはいつしか釣り仲間が集まり、釣友葬を執り行うことが決まった。しかし、準備の進む中、一番近くにいて欲しい魚紳(ぎょしん)の姿がない。泣けない三平を気遣う周囲の大人たち。そして葬儀がはじまった――。