その蕾は、大きく花開く。
夏祭りでフラれたあの日から、葉はあいりと話すことができずにいた。
あいりはバイト先の“なごみ”や学校にも姿を見せず、メールをしても返信がない。
「立花さんの真意を知りたい」そう考えていた葉は、あいりの友人である藤沢からの後押しで、あいりの家を一人で訪ねることになる。
行き着いた先は、葉にも馴染みのある家だった。そこにかつて住んでいたのは、中学一年生の夏休みに出会った初恋の人。
泣き虫で、不器用で、人見知りで・・・・・・とても優しい女の子。
佐原葉と立花あいりの物語は、時計の針を巻き戻すことになるーー。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。