御定法破りの咎によって、江戸払いとなっていた神谷平蔵。
公義目付である兄・忠利の許しを得て久方ぶりに江戸へと舞い戻ってきた平蔵は、九十九の郷士の娘・波津を新妻として伴っていた。
神田竪大工町の棟割り長屋に住むことになった平蔵たちだったが、その矢先、大火に襲われ焼け出されてしまう。
波乱の幕開きとなった新婚暮らしに途方に暮れる平蔵。だがそんな平蔵に、忠利はある人物の「陰守」を申しつけた。
焼け出されの平蔵は、破格の手当を示されてやむなく大役を引き受けるが、その警護の相手とは次期将軍と目される御三家の大物だった……。
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