高橋たか子パートの最終巻。没後刊行の『終りの日々』等3冊のエッセイ集に、単行本未収録エッセイや書評等を収録。
高橋和巳、高橋たか子の全作品をテーマごとに編纂する電子全集の24巻は「高橋たか子 エッセイ4」と銘打ち、没後に刊行された日記形式のエッセイ集『終りの日々』と、『高橋たか子の「日記」』に加え、自選エッセイ集『どこか或る家』より再録分を除いた14篇と、巻末エッセイを収載。
加えて単行本未収録エッセイ22篇、書評16篇、文庫解説2篇、その他として「創作合評」や大庭みな子氏への追悼文等13篇を収録する。
『高橋たか子の「日記」』は2002年11月22日から2004年9月30日までを綴った第一部のほか、第二部とパリ日記で構成され、2005年4月に講談社から刊行された。フランス文学に定着している「日記文学」を、「一人の人間としての自分を、その自分が生きた人生を、直視して、証言する姿」として倣い、自身の新しい表現手法として試みた意欲作。
その続編ともいえる『終りの日々』は、2006年6月15日から2010年6月26日までの日記で、2013年7月12日に81歳で没したたか子の遺稿として、同年12月にみすず書房より刊行された“最後の作品集”である。
高橋たか子パートの最終巻として、監修を務める鈴木晶氏が作成した年譜と「あとがき」を収録。解説と解題は、たか子と交流のあった文芸評論家・山内由紀人氏が担当。付録として、『きれいな人』で受賞した第45回毎日芸術賞の授賞式のスナップ写真を採録する。
※この作品はカラー写真が含まれます。