既刊(1-3巻)

ほどなく、お別れです それぞれの灯火

作者:
出版社:
5.0
1
720
喪失の苦しみを優しくほどく、お葬式小説。  人よりも“気”に敏感な体質を持つ清水美空が、スカイツリー近くの葬儀場・坂東会館で働き始めて一年が経とうとしていた。若者や不慮の死を遂げた方など、誰もが避けたがる「訳あり」葬儀を好んで引き受ける葬祭ディレクター・漆原のもと、厳しい指導を受けながら、故人と遺族が最良の形でお別れできるよう、奮闘する日々を過ごしている。  葬儀場が繁忙期を迎える真冬のある日、美空は、高校の友人・夏海と偶然再会する。はしゃぎながら近況報告をし合う二人だったが、美空が葬儀場で働いていることを聞いた夏海は一転、強張った表情で美空に問う……「遺体がなくても、お葬式ってできるの?」。夏海の兄は、海に出たまま五年以上も行方不明だった。家族の時間も止まってしまっているという。  交通事故に遭った高校生、自殺した高齢女性、妻と幼い息子二人を遺し病死した男性、電車に飛び込んだ社会人一年目の女性……それぞれの「お別れ」に涙が止まらない、あたたかなお葬式小説。 ※この作品は単行本版『ほどなく、お別れです それぞれの灯火』として配信されていた作品の文庫本版です。
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ほどなく、お別れですの作品情報

あらすじ

喪失の苦しみを優しくほどく、お葬式小説。  人よりも“気”に敏感な体質を持つ清水美空が、スカイツリー近くの葬儀場・坂東会館で働き始めて一年が経とうとしていた。若者や不慮の死を遂げた方など、誰もが避けたがる「訳あり」葬儀を好んで引き受ける葬祭ディレクター・漆原のもと、厳しい指導を受けながら、故人と遺族が最良の形でお別れできるよう、奮闘する日々を過ごしている。  葬儀場が繁忙期を迎える真冬のある日、美空は、高校の友人・夏海と偶然再会する。はしゃぎながら近況報告をし合う二人だったが、美空が葬儀場で働いていることを聞いた夏海は一転、強張った表情で美空に問う……「遺体がなくても、お葬式ってできるの?」。夏海の兄は、海に出たまま五年以上も行方不明だった。家族の時間も止まってしまっているという。  交通事故に遭った高校生、自殺した高齢女性、妻と幼い息子二人を遺し病死した男性、電車に飛び込んだ社会人一年目の女性……それぞれの「お別れ」に涙が止まらない、あたたかなお葬式小説。 ※この作品は単行本版『ほどなく、お別れです それぞれの灯火』として配信されていた作品の文庫本版です。

ほどなく、お別れですのレビュー

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    リンゴさん
    5.0

    とても素敵なお話です

    最初、怖い系の話かと思いましたが、読み進めて行くうちに違うと知りました。
    亡くなった方の心に寄り添い、そっと御見送りのお手伝いをする。あたたかいお話でした。
    私にも早くに亡くなった兄が居るのですが、数年前に亡くなった父が「○○に会えるのだから、死ぬのは怖くない」と言った言葉を、この本の終盤のお話と重ねてしまい、泣いて読めなくなりました。
    亡くなった父を、兄を、今、病床にいる母をより大切に思いました。
    2023/12/24