日米大激戦のドラマは、熾烈さを増すばかりだった。中部太平洋のソロモン、マーシャル海戦では優位に展開してきた連合艦隊だったが、アメリカの強大な物量作戦の前に雲行きはあやしくなりつつあった。古賀連合艦隊司令長官は、マリアナ、カロリン、ニューギニアを結ぶ線を「死守決戦線」と名づけた。なかでもマリアナのサイパン島は最重要地点だった。日米の機動部隊がサイパン近海に大集結し、スーパー・ハイテク潜水艦『大和』も勇躍、決戦の場へと向かい、アメリカ軍を蹴散らしてゆく。一方、21世紀からタイムスリップして、この大戦に巻きこまれてしまった日米の宇宙飛行士たちは、国を超えて協力し元の世界に戻ろうとするが、目まぐるしく変化する戦況とそれぞれの疑心暗鬼のためになかなか実現することができず、焦りはつのるばかりだった。果たして彼らは21世紀の世界に戻れるのだろうか!?血わき肉おどるニュータイプの傑作シミュレーション戦記、いよいよ第10巻に突入。