極東映画社長大森のもとに、ドイツ映画の名門、ウーファより合作映画製作の依頼が入り、脚本が届けられた。その作品名は「ビスマルクを救出せよ」。極東映画は前作「太平洋、紅に染まる時」で空前の大ヒットを飛ばしていた。その作品はタイムマシンを使い、実際の真珠湾奇襲を撮影したものだった。大森は再びタイムマシンを使い、実写で撮影しようと画策。タイムマシンは水中撮影機と称して、なんと海上自衛隊のイージス艦『やまと』に搬入された。かくてイージス艦『やまと』は、撮影隊と海自クルーを乗せ1941年の大西洋へタイムスリップ。『やまと』が現れたのは、『ビスマルク』を追いつめるトーヴェィ提督とサマービル提督率いる英国大艦隊の激烈な海戦の真っただ中だった。果たして『やまと』は『ビスマルク』を救出できるか?撮影クルーの運命は?『やまと』艦長波川の不可解な言動、様々な状況を抱えながら、艦隊は三つ巴となり、大西洋を紅蓮に染める死闘に突入した!戦記魔術師・草薙圭一郎の奇想天外タイムスリップ・シミュレーションの傑作。