棒手振の浅吉が天秤棒でかついでいたのは、売れ残った南瓜ではなく、なんと無残な男の生首だった!この陰惨な事件を担当することになった南町奉行所同心・鈴木順之助は、すぐさま蘭方医・沢村伊織の出動を要請する。この伊織、幕府御典医の名家に生まれながらも、シーボルトの弟子となって最新の西洋医術を会得、しかも恐るべき西洋剣の遣い手という、まこと風変わりな武士であった。さっそく捜査を開始した伊織たちは、ほどなくして謎の首無し死体を発見する。当然、同一人物かに思われたが、その裏にはさまざまな人物の思惑が交錯していて…。大好評シリーズ・第七弾!