装甲空母“関ヶ原”の奮闘によりミッドウェー島を占領した日本海軍であったが、空母四隻を失い、もはや積極攻勢に出ることは不可能だった。一方、深手を負ったアメリカ軍は急速に空母戦力を立て直し、反攻地を南溟の島ガダルカナルに定めた。制空権を握られた帝国海軍は金剛型戦艦を投入し、巨砲をもって敵飛行場の殱滅を図る。その意図を阻止すべくアメリカ軍は強引な夜間空襲をかけ、両軍は無益なる損失を重ねていく。補給なきガ島の惨状に、山本五十六は遂に転進命令を下した。小沢治三郎率いる救出艦隊が出撃するや、アメリカ太平洋艦隊もこれを撃滅すべく、残存空母を結集して迎撃に動いた。不毛なる洋上航空決戦にソロモン海は赤黒く沸騰していく…。昭和一七年大晦日、ケ号作戦に投入された装甲空母“関ヶ原”の運命やいかに?そして姿を消した『那覇ドック』社長・轟木真之介はいずこに?怒涛の第一部完結編、ここに堂々発進。