イギリス海軍の主力戦艦「ネルソン」を撃破したことにより、日本はイギリスとの単独講和を成立させる。しかし、アメリカは徹底抗戦の態度を崩さず、日本政府も太平洋における一大艦隊決戦の決意を固めた。緊迫する世界情勢のなかで、日本は第二の怪電波を傍受。海軍の暗号で組まれた電文は、大本営と政府の上部組織である最高戦争指導会議という超法規機関の設置を示唆していた…。怪電波に依存する現状に危惧を覚えた山本五十六であったが、最高戦争指導会議のもと日本は着々と最終決戦に向けて動きはじめる。圧倒的軍事力を誇る米太平洋艦隊に対して、日本海軍が密かに進める驚愕の作戦とは…!?SFの雄、林譲治が独自の歴史観のもとに太平洋戦争を再構築した傑作架空戦記の完結編。