平成の日本全体が、そっくりそのまま太平洋戦争時代に時間漂流してしまうなんて!?この信じがたい現象を前にして、人々は混乱するばかりであったが、旧米軍は容赦なくB29の大編隊を日本本土に送りこんできた。最新鋭の兵器を装備したはずの自衛隊が、旧米軍を相手に大苦戦する。平成日本の国防システムは、少数の高性能破壊兵器を想定しており、大量兵器の攻撃には対策がまったく考慮されていなかったので、日本各地で旧米軍の空襲による被害が続出した。航空自衛隊によるマリアナ諸島への反撃作戦が功を奏し、B29の空爆は止めたが、戦争終結への道はまったく見えてこなかった。外務省は、日米講和のための布石として、蒋介石の国民党政府に休戦を打電するが、まったく返事はなかった。官房副長官の滝川治は、野見山防衛庁長官とともに呉の戦艦大和に乗りこんで、伊藤長官に対中講和のため中国に同行することを要請する。果たして大和は、混迷する日本を救えるのか!?豊富なデータをもとにシミュレートする架空戦記の傑作第2弾。