質屋の手代見習いながら、厄介な事件や不可解な謎に首をつっこみ、たぐいまれなる推理であざやかに解決してみせる菊之介。おまけに剣の腕も立つ才人だが、この菊之介、じつは名門旗本の跡取りで、いわゆる若さま。大目付である父の柏手信濃守により、江戸の市井へと人生修行に出されたのであった。生まれつきの天才――と言えば聞こえはいいものの、そのせいあってか、菊之介は何事に対しても飽きやすい。すぐれた才能で次々と事件を解決していく若さまにも、『恋慕』という、ままならぬ厄介な問題が巻き起こるのだが……。天才肌の若侍が颯爽と謎を解く、痛快時代のシリーズ第二弾!