江戸の町に颯爽とあらわれ、悪をこらしめる妖艶な半裸の女剣客。深紅の頭巾に黒マント、顔は隠して躰隠さず――人呼んで緋牡丹頭巾。江戸の庶民は、その勇姿に拍手喝采、その活躍に狂喜した。そんななか、緋牡丹頭巾の名をかたる押し込み強盗があらわれた。大店に押し入り、蔵の金を出させたうえで、その主人とまぐわうという事件だ。いや、これは果たして事件なのか――。ところが、町方が手をこまねいているうち、ついに殺しが発生、緋牡丹頭巾の評判は地に堕ちてしまう。彼女は汚名をそそぐため、偽の緋牡丹頭巾と決着をつけようとするが、事件の背後には巨大な陰謀が隠されていて……。我らが緋牡丹頭巾、みごと事件を解決できるのか!?