野球、競馬、風景画へとテーマが広がっていく、「男性自身」419~624話までを完全収録。
収録作品は、「週刊新潮」1972年1月1日号の第419話「変奇館その後」から、1975年12月25日号の第624話「これが嫌い」まで、連載掲載順に206話を完全収録。
プロ野球界では、巨人軍のV9と長嶋引退。競馬界を席巻したのが、空前のブームとなったハイセイコーに、「狂気の逃げ馬」といわれたダービー馬カブラヤオー。さらに、「必殺鉄火馬戦法」(547~550話)と題した独自の馬券必勝法も掲載。また、この頃から風景画を描くようになった山口の風景画を書く心得を「風景画入門」(608~609話)で述べられている。
付録として、電子全集の総監修を務める、山口瞳の長男・山口正介が回想録、「草臥山房通信」(3)を寄稿。「庄助」名で、「男性自身」に度々登場した長男が、連載当時の山口家の様子や裏話、そして父への思いを綴る。盟友・柳原良平氏が描く山口瞳のイラスト原画も収録しています。