橋廻りといえば、まさに奉行所の閑職。そのなかでも、もっとも悪評高いのが、ぐうたら同心・服部半四郎である。なにしろこの半四郎、起きるのは昼過ぎで、二日酔いの頭を抱えて向かうは奉行所ではなく、江戸の町をぶらぶらするばかり。しかもお役目そっちのけで、「素っ破抜き」などという強請り稼業にいそしむありさまであった。そんな落ちぶれ同心の見本のような半四郎だが、人としての矜持は捨てちゃあいない。手先の磯八や謎のご隠居・徳山斉之助とともに、庶民を泣かす悪党を成敗していくのだが……。不良同心と、身分を隠した将軍が活躍する痛快シリーズ第三弾!