発端を乱歩が、解決編を山田風太郎が書いた連作小説を一挙掲載。ミステリーの面白さ満載の電子オリジナル編集。
明智小五郎シリーズ最終回は、乱歩が愛したミステリーの醍醐味をたっぷり味わえる充実のラインナップでお送りする。意外な犯人、動機の不在、アリバイ崩しと精緻な推理。そしてもちろん、乱歩ならではの娯楽性とストーリーテリングの妙。推理小説の面白さを存分に味わえる6編に加えて、乱歩、角田喜久雄、山田風太郎の3人がリレー形式で書いた連作推理小説「悪霊物語」を全編収録。乱歩によるミステリアスでエロティックな「発端編」を、角田喜久雄がどう広げ、山田風太郎がいかに落とし込んだか。
そして、ミステリーとあらば、解説は新保博久氏をおいてほかにない。今ではあまり馴染みのない連作小説だが、人気作家の作品を少しずつ楽しめる楽しさもあって、乱歩の周辺では一時期ちょっとしたブームになったという。しかし、デキは玉石混淆。そんな話題作、問題作の楽しみ方を、軽妙な言い回しでご紹介いただく。
さらに、小松史生子教授の明智論もついに完結。これまで4回のシリーズであぶり出された明智の別の顔、真の姿やいかに!
付録:インタビュー、コラム&フォト他
【ご注意】※この作品は一部カラー写真が含まれます。