明智をぶった切る前代未聞の爆笑解説と、あの名文を書いたあの先生の、笑えて学べるインタビュー。電子でしか読めない特典満載。
三島由紀夫の戯曲でもお馴染みの「黒蜥蜴」。ミステリーなのかSFなのか、一種独特の味わいを持つ「人間豹」。「大暗室」では、明智不在の東京が未曾有の危機に陥り、「悪魔の紋章」では、謎の3つの渦巻きが人々を恐怖のどん底に引きずり込む。シリーズもいよいよ佳境に入り、明智小五郎もますますその人としての陰影を濃くしていく。
今回、小松史生子・金城大学教授の解説は、明智のみならず彼を取り巻く妖しい女性たちにも切り込んでいる。これに爆笑するか、あるいは、ドキッとさせられるか。読者の恋愛観が試されるかも知れない。
インタビューは、乱歩作品を落語にした創作落語シリーズの仕掛け人であり、乱歩の蔵書のうちの古典籍(江戸時代の和本)の評価・整理にあたった渡辺憲司・自由学園最高学部長(立教大学・名誉教授)。元・立教新座高校の校長であり、東日本大震災直後にSNSで話題となった「卒業式を中止した立教新座高校3年生諸君へ。」の作者でもある。大の落語ファンだけに、その語りは軽妙で小気味良く、まるで一席の落語のようである。
付録:インタビュー、コラム&フォト他
【ご注意】※この作品は一部カラー写真が含まれます。