あらすじ差別と偏見の鎖を断ち切ろうと苦闘する弾左衛門に封建社会崩壊の予兆が。 「非人たちの世話を押しつけて、その賄い金も出さずどうしろというのか」反乱の鎮圧に対して無言の抵抗を示す弾左衛門。一方、鎖国政策のすき間から流れ込む海外の情報が江戸幕府を根底から揺り動かす。天災や飢餓で疲弊した諸藩は逃散や一揆が続発する。被差別者たちの生業を支えた燈心の一手販売も農民や商人たちの圧力で失われようとしていた。役人との交渉で執拗に粘る直樹。黒船の来航が、幕府を支えた諸藩の分裂を早めるが……。