絶望のなか、少年は起死回生の反撃を試みる。
師匠の言っていたとおりだった。
『斗和。君は必ず、鬼と呼ばれる存在と出会うだろう。鬼とは人の姿をして、人を超越した存在。化け物をも超える強さを誇るモノ。いいかい、斗和。鬼と出会ったら、絶対に倒そうとしてはいけないよ。ひたすら逃げるんだ。君では絶対にそいつを殺すことはできない』
鬼という存在。もしもそれが実在するのなら、化け物を素手で殺すことも可能だろう。彼らは古より最強の種として描かれてきた。特に人を好んで殺す鬼を『殺人鬼』と――。
だけど俺は奴に宣戦布告をした。これ以上、大切な人を失わないために。
殺人鬼から執拗に狙われる斗和、極限の環境化で異能力に覚醒する笠根木、兄の犯した罪と向き合う銀河。果たして彼らに生き残る術はあるのか!?
そして殺人鬼の口から明かされる“この世界”の秘密と異能力の意味とは――!?
予測不能な展開が続くパニックホラー作品、第4巻!!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。