剣と魔法、殺戮と愛のファンタジー
『GENEZ』シリーズなども絶好調! アクション小説を描かせたら当代一の作家・深見真が、あの超問題作『武林クロスロード』に続いて贈る、「剣と魔法」の“特殊部隊”ものファンタジー。
殺しの才能にあふれた17歳の少年リョウトは、やっかいな任務ばかり負わされる特殊部隊・国防騎士団に所属していた。ある者から命を受け、望まずしてエルフの少女フランカをさらい、部隊全員で拷問することに。心を殺して職務に向かおうとするリョウトの耳もとでささやかれた「助けて、兄様……」という少女の言葉。それを聞いた瞬間、彼は我を忘れて任務を放棄し、フランカを連れて逃亡してしまう。彼もまた、愛しい妹をもつ兄だったからだ。
国に背いて逃げた以上、逃げきれなければリョウトとフランカを待つのは死。
リョウトを討つべく追う、かつての仲間たち。
ある重大な秘密をもっていたフランカ兄妹。
国防騎士団の背後で渦巻く陰謀。
逃亡の旅のなかで、心を通わせていくふたり――。
鮮烈なるダーク・ファンタジー。
天に竜が舞うとき、地上は血と炎の海に包まれる。
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。