海の自然とちっぽけな人間の闘いを描いた実話を元にした大漂流記。
天保3(1832)年、知多半島の小野浦から江戸に向かって出航した千石船宝順丸は、遠州灘で嵐に遭い、難破してしまう。1年2か月間の漂流ののち、宝順丸は奇跡的に北アメリカのフラッタリー岬に漂着する。14名いた乗組員はこのときすでに、10代の音吉、久吉、そして舵取りの岩松だけとなっていた……。
強大な自然にも負けない人間の強さを描いた大長編。
1983年(昭和58年)に松竹で映画化。西郷輝彦、竹下景子の主演で話題となった。
「三浦綾子電子全集」付録として、著者がキリスト教関係の雑誌「けつたん」に載せたエッセイを収録!