これは、もうひとつの『麻雀放浪記』だ!
終戦間もない混乱の東京。16歳で雀ゴロとして生きる“私”は、一つ年上のボッチと出会う。一匹狼ながら人恋しい妙な感情に見舞われた“私”は、ボッチを相棒にするべく麻雀の“通し”を仕込むが、うまくいかない。やがて、ひとり地方へ流れていくが……(『雀師流転』)。 未完ながらも戦後の匂いを色濃く残す長編小説で、いわば“もうひとつの『麻雀放浪記』”といえる本作。 さらに著者が出会った様々なギャンブルの“職人”たちや、勝負の思い出を綴った文庫未収録エッセイ『麻雀師渡世』から精選した23編も併載。