洒楽斎の封印してきた若き日の京での同志がなぜ今、江戸表に?二十数年前に禁中を震駭させた宝暦事件以来姿を消したはずの龍造寺主膳が、危険を冒してなぜ江戸表に?一方、諏訪湖で師範代は……。天然流の道場主である洒楽斎が四谷の雑踏ですれ違った男は、二十数年前に禁中を震駭させた『宝暦事件』以来、この世から姿を消したはずの龍造寺主膳では? この世から消えた男があえて危険を冒して江戸表に出てきた理由は? 洒楽斎がみずから封印してきた青春の屈折がいま明らかになろうとしている。あの男が龍造寺主膳なら、江戸は平穏無事では済ませられない。道場主・酒楽斎の過去、新シリーズ第2弾!