「戦がはじまる――」そう呟いたのは、自国で虐げられ、敵国である湖紅国に嫁いだ行き遅れ皇女・劉翠玉。彼女の傍らに立つのは、皇帝の弟であり禁軍将軍でもある男・紅冬隼。政略結婚から始まった二人は、武芸を通し、夫婦として信頼関係を築いていた。そんなある日、隣国との戦に備えていた冬隼は、兵法の知識を持つ翠玉を戦場に連れ出すことを決意する。そして迎えた戦場……自らの作戦の失敗を悟った翠玉は、冬隼を信じ一人敵陣に乗り込むことに。冬隼もまた、愛する翠玉を信じ戦いを始めて――? 武闘派夫婦が織りなす後宮物語、再び!